よこーさん

2021.7.19.

私は二人の子どもたちの子育て期間、ほっとんどテレビを観ずに過ごしていたため昨今の芸能人、歌手、話題のドラマや映画など全てにおいて疎い。

子どもたちが成長するにつれ、NHK教育以外の番組も観るようになってきて、家事をしながらもちらちら眺めていると、本当に少しずつながら俗世に戻ってきたような気がする。

最近アイドル出身のこの女の子が勢いあるのね、とか、医療系ドラマが毎クールあるのね(観てないけど)、とか、カラオケ系番組の尽きない需要に感心したりしている。

 

その中で『プレバト』はいつの間にか私が夢中になってしまい、今は子どもたちより率先して観るようになった唯一の番組だ。

メインといってもいい俳句コーナーは、夏井先生の毒舌キャラがとても気持ちがよく、また鮮やかな添削も同じくらい気持ちがいいので私も一番のお気に入りだ。

 

数々の芸能人が俳句に挑戦する中、観始めたときから何人かジャニーズのメンバーが定期的に参加しているのには気づいていた。

が、もちろんこちらは第一子出産前までの情報しか持ち合わせていないので、整った顔立ちだな、誰だろ、また新しいグループの誰かかな、くらいの感想しか持てない。

それでも観続けるうちに名前と顔が一致するようになり、グループの名前も耳から覚えた。

 

ただそれでもそのグループが何人なのか、デビューして何年くらいなのか、どんな歌を歌ってきたのか、そして芸能界での立ち位置など皆目検討もつかない。

 

それでも見た目が好みで、『プレバト』の俳句コーナーでもなんだかいい線いっている横尾さんのことがだんだん気になりだした。

いくつくらいなんだろう?から、元来のオタク気質で調べてみたり(インターネットすごい)、だんだん同じグループの他のメンバーのことも自然に把握できるようになった。

そしてそのグループ全体が好きだな、というゾーンに入る。

そうなると、現代的にいえばもう”沼”である。

ずぶずぶとハマるのみ。

 

ファンといえるほどのものなのかわからない。

海外にいることもあり、ファンクラブに入ろうとも思わないし、CDやDVDを発売日に手に入れるわけでもない。

複数の限定版と通常版など、ほぼほぼ同じ内容のものを何枚も買う感覚はわかるような気もするが、たぶん私はしないだろう。

でもそのグループの誰かがテレビに出るなら見ようと思うし(全番組を観ようとは思わないけど)、ネットニュースに誰かの名前があればついチェックする。

 

そこはでもネットニュース。

つい読んでしまうけれど、信憑性が薄いのも多く、特に芸能人に関するものはあまり真に受けないようにはしている。

 

先日、”キスマイ横尾 熱愛認める”のような見出しがあったのでついクリックしてしまった。

どうやらこれは写真や具体的なインタビューがあり割と裏があるネタのようだが、ここでまず私が気になったのはこの記事に対する周りのファンたちの反応であった。

いわゆる”炎上”というような事態が突然真剣に心配になった。

 

ファンは、推しの熱愛に対してどう反応するのだろう?

 

Yahoo!ニュースの反応をまずチェックすると、概ね熱愛発覚に好意的な反応が多く、それは私を大いにほっとさせた。

次にツイッターを見てみると、最初に目に飛び込んだのは好意的な反応、そして悲しみ戸惑いながらも理解しようという健気なつぶやき。

そしてその他の多くは、悲しみ+怒り。

 

年齢に対する理解、アイドルという職業とはいえ恋愛する権利があるという意見や、逆に責任感への疑問。

グループの10周年を迎える今というタイミングだったことへの嫌悪、などなど。

どうやら今回はお相手が以前なにかやらかした人じゃないかという疑念があり、またそれがファンにとっては心苦しい理由のひとつのようだ。

 

正直なところ、上記のようなマイナスの反応はわからなくもない。

ちゃんと言おう、わかる。

 

ただこの歳になると、横尾さん本人の年齢だったり、お相手の年齢だったり、今までそこそこ交際を隠しながらお相手もファンも大事にしてこようとしてきたのでは?と推測したりすることで、最終的に「本人の人生も大事だからねぇ」という想いに集約される。

週刊誌への対応だったり、語ったとされる内容に対して、またお相手の以前の行動に対して、今というタイミングに対して、ファンはそれぞれ思うところがあるだろう。

そう、それぞれ。

それぞれの似たようなマイナスの反応は同じような感情でも、一つ一つは微妙に違っているのだ。

なのに否定的な意見や感情というのは、ポジティブなものに比べてどうしてこんなにも早急にパワーを得ていく。

好意的な意見よりも、同士を見つけたときの連帯感が大きく感じられる。

そして憶測だけれど、本人に届くのも早く、衝撃も大きいのだろうと思う。

 

どうかちゃんとした割合と大きさで、正確に本人に届きますように。

支持も、批判も、不満も。

 

そして、どの歳になってもハマれるアイドルを放出し続けるジャニーズ事務所ってやっぱりすごいな、と俗世に帰ってきた浦島太郎は思ったわけです。